上司の甘い復讐






Hさんとの待ち合わせは、落ち着いた個室の和食の店だった。

照明の落とされた大人の雰囲気の廊下を案内されて歩きながら、こんなセンスのいい店を選ぶHさんはきっと素敵な男性だと確信する。

そして……開かれた扉の先のこれまた落ち着いた和風の部屋に座っている黒い髪の男性。

ふわっといい香りがした。

だが、きちんと整えられている髪とスーツは、どこかで見覚えがある。





そして彼がゆっくりと振り返る。

振り返った彼を見た瞬間、私は凍りついた、というより、逃げ出したくなった。

だって、極上のいい男だと信じていた男性は……

私の大嫌いなハゲ崎だったから。



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