上司の甘い復讐
ハゲ崎は立ち止まり、そっと頬に触れる。
ぴりぴりと甘い電流が流れ、頭の中がぼーっとする。
「ミキちゃん……」
偽りの私を呼ぶ、低くて甘い声。
この声で、瑞希と呼んで欲しい。
「俺はミキちゃんが好きなんだよ。
あんな変な男に取られたくない」
やめてよ、そんな直球に言わないで。
避けられなくなっちゃうじゃん。
「取られないよ」
私の声は震えていた。
「私は、翔太さんのものだから」
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