来世なんていらない
夏が怖い

君に見つかった

最悪だ。

これって本当に、これが本当の「最悪」ってやつだ。

高ニになった。
新学期、始業式。
当然ある、クラス替え。

一年の時に仲良かった二人とはバラバラに離れてしまった。

だから今、私は一人でただ椅子にジッと座っている。

一年の時からの仲良し同士、また同じクラスになれたのか、中学からの知り合いか、
それとも物凄くコミュ力が高いのか。

クラスには既にいくつかのグループが出来ていた。

そのどれにも私は属していない。

ちょっと前から伸びて鬱陶しいなって思っていた前髪が、今は有難い。
困惑している表情を隠せるから。

あー。
でもダメだ。

これじゃあ完全に「隠キャ」のレッテルを貼られてしまう。
既に出来上がったグループ同士の話し声が、全部自分を笑っている声に聞こえてきてしまう。

それでも私は動けない。
自分から話しかける勇気なんて無い。

だって私だもん…。
どうせ私なんか…。
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