主従夫婦~僕の愛する花嫁様~
「私は甲斐を嫌いになったりしないよ」

「紅葉…様…/////」

紅葉が、雲英の頬に触れる。
「何があっても、嫌いになったりしない。
もし……甲斐を嫌いになってしまいそうになったら、その問題を二人で解決したい」

「はい……!」

「だからお願い…そんな顔しないで?
不安にならないで?
大丈夫。
私は、甲斐の傍にいるよ!」

雲英は紅葉の手の上に自身のてを重ねて、何度も頷いた。
「はい!」
そして、嬉しそうに笑った。



「━━━━紅葉様、寝ましょう!」
「先にお風呂に入りたい」

「あ、そうですよね(笑)
すぐに、準備しますね!」

バタバタ…と準備をした、雲英。
「紅葉様、準備が整いました!」

「うん、ありがとう!」
シーツを身体に巻き付けて、ゆっくりベッドを降りた紅葉。
風呂場に行こうとして、振り返った。

「ん?紅葉様?」

「一緒に入る?」

「え!?よろしいんですか!?」
パッと表情が明るくなる、雲英。

「うん!良いよ!できる限りくっついてたいから」

「はい!!
……………あ…」
満面の笑みで頷いた雲英。
しかしすぐに、紅葉から視線を逸らした。

「ん?どうしたの?」

「あ…えーと…」

「ん?あ、もしかして、一人でゆっくり入りたい?
だったら私、先に入って━━━━━」

「あ…いや!そうでなくて!」

「何?」

「抑えられるかなと思いまして……」

「おさえる?何を?」

「いや…その…」

「ん?何?言って?」
ゆっくり雲英に近づき、見上げて頬に触れる。

「理性……」

「………」

「………」

「………は…?甲斐、何言ってるの?」

「も、申し訳ありません!!」

「甲斐の身体って、どうなってるの?
さっきまで抱き合ってたんだよ?」

「はい…」

「悪いけど、私はもう無理だよ?
甲斐とのセックス、もちろん嫌じゃないけど身体がもたないの。
明日は、ドライブデートするでしょ?
私、楽しみにしてるの。
明日行けなくなるのは、嫌。
だから、ごめんね」

「もちろん、わかってます!
申し訳ありません!!」

「ううん。謝らないで?
それよりも、どうする?
お風呂、一緒に入る?やめておく?
甲斐が決めて?」

「入ります!!
抑えます!何がなんでも!!」
「フフ…じゃあ、入ろ?」

そして、二人は幸せな時間を過ごしたのだった。
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