主従夫婦~僕の愛する花嫁様~
「マカロン、紅葉様はあまり召し上がらないんだよな」

捨ててしまおうか━━━━

でも、万が一“捨てた”と分かれば、紅葉を怒らせることになるだろう。

「とりあえず、取っておくか。
隣のことも話さないとだし」


「━━━━よし、出来た。
いただきます」

立派な和食が、ダイニングテーブルに並ぶ。
雲英は、例え一人の食事でも手は抜かない。

それは、丈夫な身体作りのためだ。

バランスの良い食事、適度な運動、良い睡眠、そしてできる限りストレスを溜めない。

雲英が日々、心掛けていることだ。

これも全て“紅葉のため”

いつも元気に余裕を持って、紅葉と接していたい。
紅葉に、心配や迷惑はかけない。

そのため、紅葉がいない食事でも手は抜かない。

“今頃、紅葉様は何を食べているのだろう。
どんな話をしているのだろう。
理亜さんと食事と言っていたが、本当に二人なのだろうか”

紅葉への想いを巡らせながら、食事をしていた。



紅葉から“もうすぐ終わるよ!”とメッセージが入り、雲英は嬉しそうにマンションを出た。

駅の近くで食事をしていたらしく、駅前で待っている紅葉。

雲英の運転する車が、ゆっくり駅前に着いた。
「あ!雲英!」

「紅葉様、お待たせしました!」
運転席を降り、紅葉に駆け寄る。

「ううん!お迎え、ありがとう!」
微笑む紅葉に、雲英も微笑む。

「いえ!
では、紅葉様。参りましょう!」
助手席のドアを開け、紅葉を促した。

車を運転しながら、浪原のことを話す。

「そうなんだ!
女性?男性?」

「女性の方です」

「女性…」

「はい」

「綺麗な方だった?」

「え?」

「あ、いや…/////へ、変な意味はないよ?
ただ、ちょっと気になっただけ」

「………フッ…フフ…」
噴き出す、雲英。

「え?雲英?」

「フフ…もしかして、ヤキモチ妬いてくれてます?(笑)」

「え!?/////そ、そんなこと…ないもん……////」

顔を赤くする紅葉に、雲英は“やっぱり、図星だ(笑)”と、クスクス笑っていた。
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