イノセント・ラブ・アフェア
「どこまで行くの?」

と彼はたずねてきた。

「北千住です」

私が答えると、彼は

「マジ、俺も北千住だよ!」

と言って、私の手を取ってひっぱった。



えっ・・・

私は彼に手を引っぱられて、後部座席に転がり込んだ。

なんだか悪いな。

でも、立っていられなかったし、いつまで待つことになるかも分からなかったし、助かったかも。

ただ、怪しい人じゃなければいいけど・・・

そんなことが頭をよぎったけど、からだはもうグッタリ。
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