君にキュンして恋をした

「片瀬…さん?」

ニコニコしている片瀬さん。
呼びかけてもビクともしない。

「こらー。乃愛、落ち着きなさいー」

そんな片瀬さんを
友達の安藤さんが無理矢理俺から遠ざけた。

「ごめんねー、乃愛、
男の人の腕の血管フェチなの」

腕の…っ、血管フェチ……?!

「えっ!そうなの!?
じゃあ俺のも見るー!?」

翔太がそう言って、腕をまくった。
そして片瀬さんに見せる。

「……」

一瞬、翔太の腕を見はしたが…
すぐに

「こっちの方がすき!」

ぷいっ、としてまた俺の腕に視線を戻した。

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