君にキュンして恋をした
綾斗side
【綾斗side】
俺は病院の待合室のソファに腰掛けた。
片瀬さんが診察室から出てくるまて
気が気じゃなかった。
あんなのどう考えても痛いに決まってる。
強がっているのは丸分かりだった。
「ううん……っ!全然!」と
無理に笑う片瀬さんの体は少し震えていた。
抱き寄せた時に伝わってきた
あの震えは今も俺の体に残っていた。
びっくりするぐらい…震えてた。
3対1だ。怖かったに決まってる。
片瀬さんを思うと涙が溢れて止まらなかった。
待合室でひたすら声を押し殺して泣いた。
「うっ…俺の…せいだ……っ」
この先一生…歩けない、とかだったら…
どうしよう…っ、、。…どうしよう。
ガラー……
「お大事にしてくださいね」
「はい、ありがとうございました」