君にキュンして恋をした
体育祭

乃愛side


【乃愛side】

♡♡♡

そして迎えた体育祭当日。
わたしは怪我のせいで出番ないから
応援に徹することに。

玉拾いや、二人三脚など、やって
午前中最後の種目。
借り物競争が始まった。

「位置について…よーい………」

パンッ…!!!

本当だったらわたしが出るはずの種目…。
綾斗くんが代わりに出てくれるらしく…
ピストルの音と共に出場選手が走り出した。
その中に綾斗くんの姿もある。

綾斗くんとは……
最近は全然しゃべっていない。

この怪我してから…ずっと気まずい。
この怪我を綾斗くんのせいにしてる、
とかじゃなくて、ただ…

((片瀬さん。俺……っ、片瀬さんのこと……))

これ以上近づくことに、
怖い、と思っている
自分がいる───────…

もし。
わたしを思ってくれているんだとしたら…
面と向かって、その気持ちを聞いてしまったら
きっとわたしは……。
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