【電子書籍・コミカライズ決定】イケオジ王弟殿下との白い結婚〜君を愛するつもりはないと言われましたが、なぜか旦那様は過保護に溺愛してきます〜

「あなたは、今日から私の護衛騎士ということよね? だから、レザン卿と呼ばせてほしいの」
「ステラ様。……いいえ奥様」
「……奥様、というのも慣れないわね……。でも、そうね。呼び名は大事だから、これから先は奥様と呼んでほしいわ」
「かしこまりました……」

 そもそも、私とジェラルド様は、夫婦になったとはいっても、まだまだ距離が遠いのだ。
 せめて、呼び名だけでもそれらしくすれば、少しは距離が近づくかもしれない。
 そもそも、恥ずかしさのあまり崩れ落ちたせいで、ジェラルド様の仕事のお見送りができなかった。

 ……妻失格なのではないだろうか。

 そんなことを思いつつ、先ほどの会話を思い起こす。そう、軍部の重要な会議があるから、遅くなる、とジェラルド様は言っていた。
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