【電子書籍・コミカライズ決定】イケオジ王弟殿下との白い結婚〜君を愛するつもりはないと言われましたが、なぜか旦那様は過保護に溺愛してきます〜

 ぼんやりと珍しく姿を現わしているルルードの淡い青色の光を見つめながら、次の戦局を考える。
 そして、無意識に取り出したのは、首に提げている明らかに子どもが作ったとわかるお守りだ。

 十年近く肌身離さず持っているなんて、自分でもどうかしていると思わないでもないが、このお守りを持ってから怪我をすることが明らかに減った。
 実際に、ルルードがこのお守りに執着していて、以前よりも多くの力を貸してくれるようになったのは、気のせいではないだろう……。

 精霊に愛される加護。それを持つ人間自身には、大きな恩恵はないが、精霊の加護を受けている人間にとっては、その力を増大させる得がたい力となる。
 王太子であるフェンディルも、この王国で三番目の精霊から加護を受けている。

「──彼女が王妃になれば、この国は末永く……」

 なぜか少し痛んだ胸に気がつかない振りをして、ただこの国の王妃の盾となろうと誓う。
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