お姉ちゃん!
体育祭の準備が始まった。

クラス旗を作るのは女子の仕事。

.......なんだけど。


「いっちゃんはいいって、お迎えあるでしょ」

「うう...ごめんね.....」


毎年あたしだけ帰る事に罪悪感を覚える。

あたしは走って家まで帰って、自転車に乗り、ダッシュで梅のお迎えに行く。

そして自転車を置いて次は杏を学童のお迎えに行く。

そしてそして、沢山のジュースを買い、高校に戻る。


「はい!みんな差し入れ!!」

「毎年毎年いいのにぃ...」

「それより.......かーわーいーいー!」


一気に囲まれる杏と梅。


「ほら、ご挨拶は?」

「こんにちは!」


杏は平気なんだけど、梅が人見知りで...

あたしの後ろに隠れる。


「ねぇねぇ見て!今日学校でね...」


杏は学校で図工の時間に描いた絵を見せている。


「梅壱くーん...抱っこしていい.....?」

「梅抱っこすきじゃん、してもらいな?」


梅は頷いた。
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