私の幸せな身籠り結婚


顔のピース一部一部を神様が丁寧に組み合わせたような、そんな誰にでも愛されるような愛くるしい大人っぽい顔だ。


そんな西条さんの後ろから豪華な朝の食事のお皿が乗せられてるワゴンを引いたメイドさんたちも後に続いた。


毎朝、昼、夜、こうしてお料理を部屋に持って来てもらうのは凄く申し訳なくて気が引けるけれど、それも颯霞さんの優しさだと今は素直に受け取ることにしたのだ。


「真琴さん、そして皆様。いつもいつも、本当にありがとうございます」


私はそう言って頭を下げた。するとメイドの人があわあわとするように「な、七海様……っ、お顔を上げてくださいませ」と必死に私を諭した。


「いえ、しっかりとお礼くらい言わせてください。ここに来てから、私は貴方方メイドさんたちや真琴さんに、ずっと親切に大切に扱われて、支えられてきたのですから」


私はそう言ってふわっと柔らかい笑みを浮かべた。こんな花が咲くように明るい表情をしたのはいつぶりだろう。


私のこの笑顔は、思わず浮かべてしまったような、そんな嘘一つない心からの微笑みだった。


そんな私の笑顔を見たメイドさんたち全員がなぜか顔を赤く染め、真琴さんに至っては目を大きく見開いてこちらをガン見している。


「……?真琴さん、どうされたのですか?」

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