私の幸せな身籠り結婚
Mission2 夜に響く欲情


 ◇◇◇


「は、い…。あの私、初めて、なので……」


颯霞さんの顔が嬉しそうにくしゃりとなる。私がまだ初めてだと知り、喜んでくれているのだろうか。


颯霞さんの屋敷の寝室にて。恐らく今、私は人生で最大の羞恥を味わっている。


「もちろん、優しくするつもりです。もし止められなかったら、本当にすみません」


こんなにも恥ずかしい言葉が、自然と口から出てきてしまう颯霞さんが半ば信じられない。


細身だと思っていた颯霞さんの体は、私が思っていたよりも大きくて、程よい筋肉が付いている。色が他の人よりも断然白いのは、譲ることが出来ないが。


「七海さん、…大丈夫ですか」


颯霞さんも、早く欲求を抑える苦しみから解き放たれたいだろうに、こんな時までも、私の気持ちを最優先してくれる。この人は、なんて良い人なのかしら。


「は、い。私も、颯霞さんの全部、欲しい、です……」


そう頬を赤らめて呟くと、颯霞さんの柔らかそうな唇が私の唇を塞ぐようにして優しく重なる。


「……っん、」

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