私の担当医。

部屋に戻ると仕事を終えた海斗がソファに座って携帯を触っていた。

「望ちゃん無事帰れた?」

「うん、お礼言ってたよ。
背中押してもらえて良かったって」

「なら良かった
...じゃ教えてもらおうかな
今日黙って出て行った理由を」

あっ忘れてた...

そうだった。

正直に話すしかない

「遊びに行くと言うとダメって言われると思って言えなかった」

「そうだな、1週間は外出禁止だからな」

「でもどうしても望に会いたくて」

「じゃ最初から俺に相談して病院に来てもらえば良かっただろ」

「ごめんなさい。」

確かに言う通りかもしれない。
その手があったか...

「一回の判断ミスが命取りになる。勝手な行動をとるな」

「はい。」

口調は強いけどいつもよりは優しかった。
良かった


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