私の担当医。
「病院運べばいいか?」
「おう、さんきゅー
すず酸素だけ吸ってて。体の中の酸素が足りてない」
まだ先生が私のこと好きっていう事実が信じられなくてドキドキしている
何も考えられない
酸素マスクをつけられて
救急車がまた動き始めた。
今どこにいて病院まで何分かも全くわからない
「ごめんな。嫌な思いさせて。あの3人の看護師たちは翔太がボコボコにしたから大丈夫。1人はやめて2人は他の病棟に異動になった。」
「翔太くんが?」
「そう、俺よりブチギレてた。
あの2人もすごい心配してた。
着信拒否を解除しろ、俺らの電話。」
「...」
「海斗もう着くぞ〜」
病院に着いちゃうの...
嫌だ。
「病院入れそう?」
「入りたくない」
先生の好きは嬉しいけど
治療を頑張る意欲が消えちゃって
何もしたくない
病院行きたくない、怖い
先生と出会う前に戻っちゃった
「じゃ部屋ならいい?上の」
「...」
「そこなら入れる?」
「...」
「すず今、結構危険な状態なんだ。
今すぐ治療しないと...」
「嫌だ聞きたくない」
そんなの私が1番よくわかってる。
明らかに今までより身体がおかしいことくらいわかってる。
わかってるけど
もう何もしたくない