結婚の条件は愛を捧げることでした
コンコン。

結婚式場のスタッフの人が声をかけに来た。

「準備は終わりましたでしょうか?」

「あ、はい!」

私は慌ててスタッフの方に向かおうとした。

その時、朔馬《さくま》さんが私の腕を掴んで、耳打ちをした。


「ねぇ水穂、今日の誓いのキスがファーストキス?」


図星だった私は真っ赤な顔で固まってしまった。
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