初恋の彼の極秘任務!?
 何かひとりで納得したようで、ひとりごとを言っている。
 聞き返すとまたややこしそうだったから、聞こえないフリをした。

 いちいち私の反応で、記憶したり、試したりするのがこれからも続くってこと?
 気が遠くなりそう。

 そして、ようやく大和くんが私を解放してくれた。

「俺は陸斗がうらやましいよ。……まともなアンドロイドだし」

 伏し目がちにそうつぶやいた。

 そっか……。
 同じアンドロイドでも、出来具合が異なるってことかな?
 なんだかそれはそれで残酷な気がした。

 ふたりは同じように暮らしてるんだもんね。
 生まれてから普通に人間として暮らしてる私には、とうてい理解できないような苦しさとかあるんだろう。

 そこに関しては、むやみに言葉をかけるのは何か違う気がして、私も黙るしかなかった。

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