沼っちゃうほど甘い溺愛ラリーなんて、続けられません


どうしよう……。


レジに行かないと、お弁当が注文できない。

でもでも、今レジに行ったらどうなると思う?


黒岩くんLOVEの皆さんから、ギロっと睨まれちゃうこと間違いなしだし。

黒岩くんのお仕事の邪魔になっちゃうかも。


彼女として、気を使った方がいいのかな?

彼氏のお仕事を増やさないために、お弁当を買わずに帰るとか……




黒岩くんに嫌われたくない私。


――気づかれないように、そうっと帰ろう。


私は出口に向かって歩き出す。



自動ドアの前、スーッとドアが開いた。


そのまま外へ!


右足は、確実に前に出たはずだったのに……


私の体が、急に後ろに傾く。


気づいたら私の首には、引き締まった腕が巻き付いていた。

< 51 / 226 >

この作品をシェア

pagetop