年下男子は天邪鬼

第六話

side依子

とうとうこの日が
来てしまった。

今日は仕事が終ってから
安斉さんとのお食事をする日だ。

依子は鏡に向かっていつもより
念入りに化粧をほどこしながら
すでに心臓は早く鼓動を打っていた。

ああ、安斉さんはどんな話題が
興味あるのだろうか...

それにお酒が強い女って
大丈夫なのかな。
安斉さん、引かないかな?
少し弱いフリをした方が良いだろうか?

色々、考えると少し気が重くなってくる。

大地とだったらそんなこと
考えたこともなかった。

これが恋の始まりということなのだろうか?

もう、久しぶりすぎて前の時に
どういった感覚で恋を始めたのか
覚えていない。

こんなことなら
大地に安斉さんが好きそうな話題
聞いとくんだった。

そういえば、大地とはあれから
顔合わせてないな...

なんだかつまらないな、、と
残念な気持ちが湧き上がった。

それからわたしは大地に選んでもらった服に
着替えるといつものように職場へと向かった。
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