年下男子は天邪鬼

第八話

side依子

私をめぐって大地と安斎さんの間でそんな話が
されているとは露と知らず、私は能天気にも上機嫌で
毎日の仕事をこなしていた。

そりゃあそうだ。久々に彼氏ができたのだ。
浮かれるのも無理はないでしょ?

いや、でも待てよ?
そういえば、大地の口からは好きだと言う言葉は
聞いたが付き合おうとかそういったことは
聞いていない。

このままではただのセフレだ。
あれ?
もしかしたら、大地にとって私ってセフレではないよね?
違うよね?好きだってちゃんと言われたもんね?


あれから1週間たとうとするが
大地の顔は見ていない私は少しずつ不安が募っていく。

しかも、こういう時に限って
残業つつきで帰りも遅く、土曜も休日出勤という
間の悪さだ。

ああ、なぜあの時、連絡先を交換していなかったのだろうと
仕事の合間、私はずっと後悔していた。

とは言っても、明日は日曜で大地も休みだろう。

明日こそはちゃんと連絡先を交換して
この不安の渦から抜け出そうと心に誓う。

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