夕焼けの恋

「…弥生さんはありますか？」

俺はハンバーガーを食べたい気分だったが、言わなかった。

「私か、私はいいよ。昼ごはんは光樹くんが好きなのがいい。それに、本当はなんか食べたいのあったでしょ？」

弥生はずるい。

いつもは天然で鈍感なくせに急に察しが良くなる。

「…じゃあ、…ハンバーガーが食べたいです」

「いいね、ハンバーガー。行こっか」

そう言って弥生はずんずん進んでいく。

俺は慌ててついて行った。