となりの君へ
それでも私はもやもやした気持ちを抱えたまま、玄関の扉を閉めた。


その後も蒼太は前と様子が違った。

前より少し冷たくなった気がする。

でも、劇的に変わったわけじゃない。

相変わらず一緒に帰ってくれるし、クレープ店だって付き合ってくれる。

それでも、何か違う。

「ねえ、最近蒼太変じゃない?」

そう友達に聞いてみても。

「え、一緒じゃない?」

と返されるだけだった。

思い切って、本人に聞くか迷いながら過ごす日々が続いた。
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