星空の下で愛を♦年下看護師の彼は彼女に一途な愛情を注ぐ♦
「……なるほど。 それはいいかもしれない」

『でしょ? まぁ、私は現金が嬉しいけど』

「はいはい。 もういいから、ありがとう」


やたら現金を欲しがる姉さんとの電話を強制終了し、俺はある通販サイトを開いた。 以前、たまたまなにかのファッション雑誌で見かけた、アクセサリーショップの通販サイトだ。

当初は特に興味がなかったけれど〝Milky Way〟という印象的なブランド名だったため、俺の記憶の片隅に残っていた。

星七にアクセサリーをプレゼントしたいと思って1番最初に思い浮かんだのが、これだ。 
都内にいくつか店舗は展開されているが、入院中であり外出はできない。

本当は星七と一緒に買いに行きたかったけれど、今回ばかりはしかたがない。

それに、退院まではあと3日。
星七と星空を見に行くと約束した日までに、アクセサリーを購入したかった。


「どれがいいかな……」


と独り言を呟いたタイミングで、「夕食の時間でーす」と、担当看護師の深山さんが夕食を運んできてくれた。

……そうだ。 深山さんにも、相談してみようか。
星七の顔も知っているし、彼女に似合うものを見つけてくれるかもしれない。


「深山さん、ちょっと相談が」

「お? どうした?」

「星七にネックレスを選んでいるんですけど、どれがいいと思います?」 
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