星空の下で愛を♦年下看護師の彼は彼女に一途な愛情を注ぐ♦

サイカイ

大空がプロポーズをしてくれてから1ヶ月が過ぎた。
11月に入ると一気に冷え込み、冷たい風は冬の気配を運んできている。

暑かろうが寒かろうが病院は24時間365日営業。

今日も朝から仕事に追われ、忙しい日々を送っていた。


「井筒さん。 そういえば、この前救急搬送された3階の患者さんの介護認定って今日ですか?」

「え、あぁ。 確か今日だったと思う」

「それ、俺も参加させてください」

「うん、わかったよ。 13時からだから、それまでにお昼ご飯食べてね」


「はい、わかりました」と言うと、若松くんは席を立った。

あの事件から一遍して心を入れ替えたのか、最近は若松くんも色々な仕事を熱心に覚えようとしてくれている。
今日も午後から予定していた介護認定調査に参加したいと、自ら言ってきてくれた。

彼の中でどういう心の変化があったのかはわからないけれど、どうやら女遊び(?)も終わらせたよう。 特定の彼女ができたような雰囲気で、仕事のモチベーションも上がっているようだった。


若松くんが出て行ってしまってから、私は再び電子カルテを開く。
今日のお昼から介護認定帳さ予定の患者さんは、先日脊椎に骨肉腫転移が見つかった50歳女性。

通院で化学療法治療を行っていたけれど痛みが増強し食事摂取ができなくなったようで、2日前に救急搬送されてきた。
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