星空の下で愛を♦年下看護師の彼は彼女に一途な愛情を注ぐ♦
母に大空を紹介したのは、母と話し合ってからすぐのことだった。
「星七の結婚相手がどんな人なのか気になる」としつこく言われ、仕事終わりの日に顔を見せてくれた。

年下の看護師だと知って驚いていたけれど、とても喜んでいてくれた。

それ以降、大空が夜勤の日などは気に掛けてくれているようで、マメに状況を伝えてくれている。


「大空、ありがとうね」

「どうして? 俺は星七のお母さんに会えて嬉しいよ」

「その気持ちが嬉しいの」


正直、ここまで気に掛けてくれるとは思っていなかった。

学生時代、男を作って出て行ったような母親だ。 大空のご両親とはまったく違う母親で、ろくでもない親だと思われてもしかたないと思っていたから。

でもそんなことなくて、大空は母を大切に思ってくれているようだった。
母も大空を気に入ってくれたみたいだし、嬉しい。


「じゃあ、土曜日決まりね」

「うん、本当にありがとう」


そう言った私のおでこに優しくキスを落とすと、大空は一足先にアパートを出発した。 食事の片づけをして洗濯物を干すと、メイクを直して、私も出発。

いつもより一段と寒い、冬の日だった。


* * *

「……なに、その大荷物」


そして約束の土曜日。
母のお見舞いのはずなのに、なぜかキャリーケースを持っている大空。
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