Cherry Blossoms〜あなたに想いの花束を〜

「その、この前灰原さんと映画デートをして来た……」

「何か進展あったの？」

一花たちは目を輝かせながら訊ね、モニカの顔はますます赤くなる。そして、目を落ち着きなく動かしながらデートのことを話した。

「映画は、お互い好きなジャンルのミステリー系を見て、映画の感想を言うためにカフェに行って、そしたらカモミールティーの茶葉をプレゼントしてくれた。「お仕事いつもお疲れ様です。ゆっくり休んでください」って」

「アクセサリーとかじゃなくて、カモミールティーっていうのがいいわね！完全にアプローチしてるじゃない！」

ナタリアが「素敵！」と何度も言いながら笑い、アルオチと一花もモニカの甘酸っぱいデートに胸を高鳴らせていた。

「私の話ばかりじゃつまらないだろ！みんなはどうなんだ？特に一花！お前もあの人からアプローチされてるだろ？」

モニカは顔を真っ赤にしながら言う。全員の目が一花に向けられた。一花は桜士の顔を思い出し、俯いていく。