恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました
1、prologue



里穂子(りほこ)


 私を呼んだ甘い声が近付きキスを落とす。
 唇が塞がれるとすぐに舌を触れ合わせ、情熱的に互いを求めあった。


彰人(あきと)さん」


 ワンショルダードレスの空いた方の肩へ、彰人さんが口づける。音を立ててキスを落とされ、無意識に甘い吐息が漏れていく。

 首筋や鎖骨を唇でなぞられながら、脇腹にあるファスナーが下ろされていった。

 器用にドレスを脱がせた彰人さんは、自分のストライプ柄のネクタイを掴んで緩める。早急に解く姿が高揚しているのを露わにしていて、どきんと大きく心臓が動いた。

 スーツのジャケットもベストも脱ぎ捨て、シャツのボタンも外していく。

 見ているのが恥ずかしくなってきて、顔を両手で隠す。一緒に曲げた腕で胸もとも隠した。


「里穂子、隠さないで。もう全部知ってる」

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