目に視えない私と目が見えない彼
「よかったな、未蘭」

「・・・・・・ありがとう」

私の背中をポンっと叩いたのは柊だった。


「・・・・・・お礼は楓さんに言えよ?何も言わないけど、上層部に頭下げて頼んでくれたんだぜ?前例がないから、反対意見が多かったんだと」

「柊!言わない約束でしょ?」

柊の言葉に被せるように楓さんは投げかけた。

「別に、悪いことじゃないんだから、隠す必要ないじゃん」

「・・・・・・柊もでしょ?ルール違反の罰がないのはね、柊がその罰の代わりに守護霊代行の任務を1ヵ月延長したからなのよ」

「あ、俺のことは内緒って言っただろ!」


え、私のために二人が犠牲になったってこと?


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