契約結婚のはずが、御曹司は一途な愛を抑えきれない
第三章 意外と楽しい同居?生活

寝室は別にして、食事も別、朝は行ってきますのチュッを我慢して、

帰りもお帰りなさいと出迎えて欲しい気持ちをグッと堪えた。

好きなミクが自分のマンションにいるのに、どうして俺は一人で食事をしているんだ。

夜だって、同じマンションに、しかもドアを隔てた場所にミクがいると思うと、

それだけで、興奮して眠れない。

ミクを抱き抱えて、俺のベッドに誘い、身体を重ねたい。

あのぷるっぷるの唇にキスしたい。

俺の妄想は毎晩膨らんでいた。

でも、ミクは俺の妻だ。

あとはミクに好きになってもらえるように努力する。

いや、その前に嫌われないようにしないといけないと思った。

俺は情けない男だ。

なんで、俺が好きになった女は、俺から離れていくんだ、どうして……

そして一緒に暮らし始めて、最初の休日がやってきた。

俺は朝早く目覚めた。

リビングに行くと、ミクがキッチンで何かを作っている。

俺はとりあえず、挨拶した。

「ミク、おはよう」

「おはようございます、社長」

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