契約結婚のはずが、御曹司は一途な愛を抑えきれない
この時の省吾の判断が、間違っていたとは気づけなかった。

ミクも、素直に省吾の抱擁に答えたことがいけなかったと判断してしまった。

シャワールームで、冷たいシャワーを浴びて、気持ちをクールダウンさせた。

キッチンに向かうと、ミクは省吾に近づき、謝ってきた。

「省吾さん、ごめんなさい」

「なんでミクが謝るんだ、俺が悪い」

「いいえ、私が悪かったんです」

「そんなことはない、俺が……」

お互いに見つめ合うと、何故だか吹き出してしまった。

「あのう、朝食作ったんですけど、一緒に食べませんか」

「えっ」

省吾の反応にミクは慌てて、否定した。

「あっ、食事は一緒には召し上がらないんでしたね、すみません」

「いや、せっかくだから、頂くよ」

ミクの表情がパッと輝いた。

「本当ですか、すぐ出来ますから」

省吾はミクと食事を共にした。

たわいない会話なのに、なぜか楽しかった。

ミクも楽しいって感じてくれてるのだろうか。

誘ってくれたんだから、嫌じゃないってことだよな。

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