幸せの見つけ方〜幼馴染は御曹司〜
第四章 パーティー
「ただいまー、優!」

次の日の午後。
迎えに来た雅に、優は嬉しそうに抱きつく。

(やっぱりママが一番か。寂しいけど、そりゃそうよね)

満面の笑みを浮かべる優に、良かったねーと朱里は微笑む。

「朱里ちゃん、本当に本当にありがとう!おかげでどんなに助かったか。母もいないし、私も突然のことに心細くて。朱里ちゃんが励ましてくれてすごく心強かったわ。本当にありがとう!」

雅は朱里の手を握り、何度もお礼を言う。

「ううん、私は何も。優くんと楽しく遊んでただけです」
「それが一番助かったわ。優を安心して預けられるなんて、朱里ちゃんくらいよ」

お役に立てたのなら良かったです、と朱里は微笑んだ。

「それでお姉さん、ご主人の容態は?」
「ええ、もう落ち着いてるわ。明後日に退院して、秘書の車でこっちの自宅に帰って来る予定なの」

良かった!と、朱里は心から安堵した。

それからの数日間も、朱里は瑛の屋敷で暮らした。

屋敷の前に24時間警備員が立っている為、今回は物騒な騒ぎも起こらず、朱里は千代や菊川、そして瑛と楽しい日々を過ごした。
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