【SR】だるまさんが転んだ
言葉を繋げられないまま、いつの間にか下りきってしまった階段。


暗闇だった空間は、ヴェンが捜し当てたスイッチによって、光の下に晒された。


広がる空間は上の作りとは異なり、壁のコンクリートが剥き出しのままだった。


無機質さを感じさせる造り。



鼻に付く消毒液の匂い。


咄嗟に俊介の頭に浮かんだのは、病院のイメージだった。


奥に見える、引き戸タイプのドア。


「あの奥に…だるまがあるのか?」


「いや、今は無い。丁度在庫が切れた状態だ。言っただろう?有ると言えばあるし、無いと言えば無いと。」


思い出した昨日の記憶に、俊介は落胆の色を隠せなかった。
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