10年ぶりの同窓会で再会した彼は次期社長のようです

「そうなの、私が帰国したから会いたいって言ったら計画してくれてね〜」

「1組仲良いんだね、いつ?」

「来年の1月3日になりそうよ、今から準備してくれるみたい、幹事さんが……」

土屋くんがやっと帰ってきて私の右隣に座る。

「ねえ、敬くんが幹事してくれるんでしょ?」

「いや、わかんねえな」

「夏に幹事したんでしょ?」

「それはまた別だよ、クラス会に出るかもまだわかんねぇし、な?」

敦美に同意を求める。

「私は1組じゃないもん、知らないよ(笑)」


「でも出席するでしょ、敬くんは何だかんだで優しいから」

「マジでまだ予定わかんないんだわ」

「ふーん、ところで敬くんは何で下田さんと居るの?」

敦美は土屋くんを見た。


「別に鈴村に話す必要はないだろ?」

「隠す必要もないんじゃない?私エレベーターで2人が乗って行ったのを見たもん」

チッ!と土屋くんは小さく舌打ちをした。

敦美は土屋くんの口を軽くつねった。


「それなら察しろよ、清志、これ、前の分も」

「了解」

土屋くんはカードを出して支払いを済ませた。

「行こう」

「うん、じゃあまたね2人とも、失礼します」

土屋くんがドアを開けてくれて背中に手を添えてくれた。
< 112 / 194 >

この作品をシェア

pagetop