10年ぶりの同窓会で再会した彼は次期社長のようです
手と顔を洗いたいな、まだ出てこないよね
バスルームの外でシャワーの音を聞いて中に入った。
ガチャっとシャワールームのドアが開く。
「あっ」
敦美はタオルで顔を拭いていた。
「ご、ごめん、手と顔が洗いたくて」
「いいよ、石鹸持って入るの忘れちゃって、棚の取って、できたら紙から開けてもらえると助かる」
「わ、わかった」
敦美は石鹸を開けるとタオルで目を隠して手をのばす。
「ありがとう」
ガチャっとドアが閉まる。
び、びっくりしたぁ……
一瞬だけど見てしまった。
恥ずかしい……
1人で照れていると下半身にバスタオルを巻いて手にはバスローブを持っている土屋くんが出てきた。
部屋の電話を使って下着と言ってるのが聞こえた。
「やばーまだ腕が変だ(笑)中学の時にテニスラケットを初めて振って以来かも」
「でも鍛えてるじゃない」
上半身はかなり筋肉がついている。
「筋肉痛になりそうだけどちょっと特殊だよな、このプルプル感は」
「貴重な体験だった?」
「うん、楽しかった、またやりたい」
ノックがしてルームサービスが届いたようだ。
「あっ、私出るよ」
ワゴンに注文したものが運ばれてきた。
「ありがとうございます」