叶えたい
私の名前は日向。
昔から変わらず私には好きな人がいる。でも、今はその恋を諦めるしかないのかもしれない。そんなふうに思う日々を過ごしていた。

私が好きなのは大輝。同学年の高身長。おまけに優しくて面白い。それはまさに私の好きなタイプで、私にとって素晴らしい存在となった。初めて大輝に恋心を抱いたのは小学1年生。
その時から大輝は他の男子と比べて背が高く私との身長差もかなりあった。だから話す時はいつも見上げるようにして話していた。
まだ小1だったことからなのか、「好き」とか「かっこいい」という感情だけで、小学生で割とありがちな、この人と、この人と、この人が好きみたいな感じで大輝もその中の1人だった。

大輝への恋の感情が変わったのは小学5年生ぐらいの時だった。席が隣になったり、前後になったり、今まで以上に話す回数が増えたことからか少しずつ、少しずつ、この人が好きだ。という気持ちへと変わっていった。
ちょうどその時ぐらいだっただろう。
大輝も私のことが好きだということを聞いたのは。もちろんその時は嘘だとか噂だとかとかそんなふうに思っていたけど、誕生日にプレゼントをくれたことから、もしかしてと思うようになった。
小学6年生になり私と大輝の中はさらに深まった。大輝と私、レイで遊んだり、一緒にゲームをしたり。
卒業式にはなんと大輝とのツーショットまで撮った。
中学一年生になっても大輝、私、レイの3人で遊んでいた。レイがいない時は2人でゲームやビデオ通話をした。最初はビデオ通話で自分の顔を写すなんてやだなんて思っていた。けど大輝に
「顔写してよ」「顔写してよ」「顔写してよ」と何度も言われ、『顔写してよ攻撃』に負けてしまった。しょうがなく私は「わかったよぉ」っと少し残念な感じで言うと、大輝が「そんなに嫌がらなくても変な顔してないから大丈夫だよっ笑」と少しバカにした感じで言ってきた。

顔を写した。心の中で『エフェクトがあれば顔を盛ララからまだ写す気になれる』そんなふうに思っていた。
その直後、、、、、可愛いっと大輝が言ったように聞こえた。あくまで、聞こえただけなので本当にそう言っていたのかは不明だがそう聞こえた時は嬉しかった。

だが、こんなに楽しかった生活が変わったのは中学2年生の後半からだった。大輝はAちゃんと移動授業の移動をしたり。2人で仲良く話していたり。付き合っていなかったみたいだけどその時は正直悲しかった。でもさらにその上をいくような出来事が起こる。
私たちは中学3年生になりいよいよ受験に備えて勉強を、始めようとしていた時期だった。
放課後忘れ物をとりに教室へ行った時のことだった。
隣の教室から、「付き合ってください」と言う大輝の声。
私はドキッとしたと同時に悲しみのドン底に落とされたような気持ちになった。
更にその後「はい」というBちゃんの声がした。
辛かった。8年間も恋をし続け一度両思いになったことのある人。男子の中で最も仲が良かった人。


その恋が今日で幕を閉じた。


家に帰る途中も大輝の告白の言葉とBちゃんの返事が頭から離れずループして
家に帰っても親に心配されないようにと笑顔では、いたものの、まだ大輝とBちゃんが付き合ったということが受け入れられずとにかく辛かった。
自分の部屋に行って泣いた。
沢山泣いた  
一生分泣いたんじゃないかと思うぐらい泣いた
人生で初めての恋で初めての失恋
これほど辛いものだとは思いもしなかった。


それから月日が経ち5月に入った。今年は体育祭がいつもより早い開催で5月に入る頃には体育祭練習が始まっていた。
その日も体育祭の練習をしていた。
学年種目練習の時。
私は怪我をした。
みんなの目の前で。恥ずかしいという思いが込み上げてきた。しばらくすると私が小学生の頃足を捻挫した時に大輝が心配してくれたのを思い出した。また辛いドン底に落ちそうなった。
そこで我に帰った。
もう大輝くんと、Bちゃんが付き合っているんだった。


私は先生に保健室へ連れて行かれた。車椅子に乗って。
保険の先生はすぐ病院へ行こうと言った。
腫れと内出血、痛み全てが今までの捻挫とは違った。病院は校長先生に連れていってもらった。病院へ行く最中少しずつ痛みが減っていき病院へ着いた頃には痛みはほとんどなかった。レントゲンにも異常はなく安心をしていた。
でも安心できるようなことではなかった。

      足首の靭帯断裂

三段階で言えば三だった。
これもまた認められなかった。夜になるとまた痛みが襲ってきた。夜も寝れないくらいに痛かった。鎮痛剤をもらっていなかったため家にあった薬を飲んだ。それでも痛みは治らず結局寝れたのは外が明るくなり始めた頃おそらく5時ぐらいだっただろう。寝不足の中学校に行った。
まず友達に心配された。
後ろの男子にも心配された。
大輝くんはというと、少し心配そうな目でこちらを見て「日向どうしたの?」と私の後ろの男子に聞いていた。
でもその心配そうな顔を見ても何を言われても

私は、もうどうも思わないことにした。
     私はそう心で決意した。

でも無理だった。
    家に帰るとあの目を思い出す。
   心配していたあの言葉を思い出す。
恋をして、それを止めろなんてもちろん無理な話だった。付き合うのは無理でも好きは好き。
大輝くんをこっそり推しにした。



失恋してい私に友達が日向のことどう思っているかを聞くと
        「親友」
と言っていたと言われて、嬉しかった。


        〜半年後〜
見事志望校の受験に合格し高校生に進学する準備が始まって卒業式も近くなった。
卒業式当日
大輝くんに呼び出された。


「これから一緒によろしくお願いしたいです」
そう言われた。
意味を理解するのに時間がかかった。
私は思わず
「それって告白?」と聞いた
大輝くんは少し照れくさそうに目を逸らしてコクリと頷いた。
私は自分でも理解できないくらい心の中でも喜んだ。
「よろしくを願いします。」
私は大輝くんに返事をした。
今もまだ大輝くんとは付き合っている。
私は大輝くんの名前を、だいだい
大輝くんは日向の名前を、ひーちゃん
と読んでいる。
私は今幸せです。
今失恋された方。気持ちがドン底にある方。
必ずいいことがこの先沢山あります。
私はいいことがあると断言できます。
なぜなら私がそうだったからです。嫌なことばかりでも頑張ったその先に最高の神様からのサプライズがあるはずです。そのサプライズを待っていてください。皆さんの幸せな未来をこれからも願います。

本編を読んでいただきありがとうございます。
初めて書いた作品のため訳がわからないところが少々あるかと思われますがご許しください。
       読んでいただき
   本当にありがとうございました!







         おまけ


ちなみに校長先生の車の中の匂いは、トイレに置いてある口臭剤(新品バージョン)の匂いがしましたw
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