ハッキリ言わないで!


──────ドキン、ドキンって。



心臓が、ありえない速さで動いてて。



「..................っ‼︎ぅ、い、今は、むりっ‼︎」



水樹くんの瞳を、
真っ直ぐ見たまま、大声で叫ぶと。



「..................あ、ぃや、ごめん、」



水樹くんは、
申し訳なさそうに、ほんの少し肩を落とすと。



再び向かいの席に腰を下ろしてから、
晩ごはんを、食べ始めた。



オムライスは、
最後まで美味しかったけど。



手を繋ぐことも、
ハグをすることも、キスをすることも。



全部、照れちゃって、
素直になれない私が悪いのに。



なんだか、
その後の会話は、弾まなかった..................


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