ハッキリ言わないで!



「きっ、気のせい、だもん...............っ、」



気のせいじゃないけど.....................



なんなら、水樹くんの言う通りだけど。



言い当てちゃう水樹くんは、
凄いなぁ、なんて思っていると。



「..................小波、」



静かに名前を呼ばれたかと思えば。



何も言わずに、
──────ギュッと握られた〝手〟



久しぶりに握った〝手〟は、
子供のころと変わらず暖かくて。



「........................っ、」



その暖かさにドキッとしていると、
そのまま、水樹くんと交わる視線。


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