私の彼は御主人様
『ね、あたしいつヴァンパイアになればいいの?』


何気なく言うと急に固まるノワール。


ドライヤーの電源を切る。

『どしたの? 』


『本当にいいのか? 律はまだ若い。そんな簡単に人間を捨てて…後悔しないか? 』


苦しそうに息を吐く。


『なんで? 歳は関係ないし。あたしはもう一緒に生きていくって決めたんだから…んじゃ今、今なる』


『はぁ? 今? 』


『うん』


『…ちょっ…待て…僕にも心の準備が』




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