チカ先輩のお気に入り。
私のだから




「おはようございますチカ先輩!」

「おはよう」


次の週の月曜日。
朝は元々の電車の時間に戻していつも通りチカ先輩に会う。

こないだ有紗さんに絶対に負けないと決心したからか、なんだか強くなったような気がする。

目の前にいるチカ先輩を見ると胸が高鳴る。
……やっぱり私チカ先輩から離れるとか、もうできないな。

すると、私の視線に気づいたのか目が合って。


「ん?どうしたの雪桜ちゃん」

「あ、いえ……っ」

「そんなに見つめて。ヘンタイ」

「はぁ……っ?!」


な、ヘンタイって言った……!?見ただけなのに……!?
なんてこと……!と思って軽く睨むと余裕そうにふっと笑ったチカ先輩。

……っ、好きだけど、ムカつくな……っ!!
ふん!と顔を逸らすと今度は楽しそうに笑って。
それにドキッとしてしまう。



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