叱られた冷淡御曹司は甘々御曹司へと成長する

 はあ。どこでもああなんだね。

 「そうですね。女性に興味ないって感じですかね」

 「ねー、やっぱりそうなんだね。誰でもダメなんだ。夫人の知り合いでもダメなんだね。あれじゃ、イケメンの無駄遣い。せっかくの玉の輿を夢見る気にもさせないし。たいした人だよね」

 「……なるほど」

 苦笑いするしかない。いやあ、受付さんにまでこんな言われかたされてる。

 事務所内ではもっとひどいだろうなと思った。大奥様の耳にも入るよね。心配になるのもうなずけた。

 私の役割は大きいかもしれない。まっとうな人にしてあげようとひとりやる気を出したのであった。
 
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