運命の恋を、君と…
ヤキモチ
そして━━━━━

俊英と一心は、結婚式に向かっていた。

「こちらにお名前をお願いします!」
受付をしている出席者の女性に言われ、記名する。

「祭田 一心っと!
ん。俊英」

「ん」
“冬澤 俊英”と書く。

「冬澤さんってゆうんだ……」

受付の女性の呟きが聞こえてきた。

「はい?何か?」

「あ、い、いえ…/////
こちら、引出物です!」

「ありがと!」
「どうも」


会場に入り、席に座る。

「スッゲー!一番前だ!」
「だな(笑)」

二人とも、足を組んで始まるのを待っている。

絵になる二人。
その他の出席者達が、見惚れていた。

「めっちゃカッコ良くない?」
「ヤバい!」
「後から声、かけてみようよ!」
新婦の友人席にいる女性達が、口々に話している。

「あー、煙草!吸ってくりゃあ良かった……」
「もうダメだよ!」

「わかってる!」

式を終えた、新郎新婦の家族が戻ってくる。

そして披露宴が始まった。
笑いと感動に包まれながら、披露宴が進んでいく。


「━━━━良い式だったね~!」
「あぁ!」

披露宴が済み、会場を出た俊英達。
その俊英達に、式場の従業員が声をかけてきた。

「出席者の皆様!!
新郎新婦の担当の寺北(てらきた)と申します!
この後、◯◯にあるレストラン◯◯で二次会が開催されます。
お時間がある方は、是非ご出席を!」

「俊英、行こう!」
「ん」

二次会会場では、寺北が司会進行をしていた。

「寺北さん!こっち!」

会も中盤になり、寺北が新郎に呼ばれて一緒に飲むように誘われていた。

「すみません。
僕はまだ仕事が残ってるので、ノンアルコールで」

「えー、世話になったし良いじゃないですかぁー」

「ちょっ…やめとけって!」
「ほら!
お前は飲め!」
一心と俊英が止めに入り、なんとかなだめる。

「はぁーい!」

「すみませんねー、こいつ、かなり酔ってて」

「いえ!」
一心の言葉に、寺北が微笑んだ。

「寺北さんは、結婚してるんですか?」
「おい、一心!」

「あ、大丈夫ですよ!
してません」

「忙しそうですもんね」

「まぁ…」

「でも、年若そう…
俺達と同じくらいかな?」

「あ!俺等とタメだよ!」

新郎の言葉に、俊英や一心達は寺北と更に打ち解けていった。
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