御曹司は部下の彼女に仕事も愛も教えたい

驚きの連続

 
 九月の最終週。

 「水川、大丈夫か?」

 「ああ、博士。うん、なんとか生きてるよ」

 「生きてるのはわかってるよ、終わりそうか?」

 「……頑張る」

 「水川、頑張ってもできないときは早めに言ってくれ」

 振り向くと、低い声でこちらをジロッと見ている本部長。

 「お前、倒れるまでやるとかダメだからな。わかったか」

 後ろにきて、私のパソコンを覗いている。見ないでよ。ドキドキする。

 「どうした?これか?わからないなら、半分よこせ。俺自分でやるから……」
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