御曹司くんには婚約者がいるはずでは!?

第十一話 私の決断



よく晴れた日の4限目、私は珍しく保健室のベッドで横になっていた。


熱が出たわけでも、どこか悪いわけでもない。


こんな形で授業をサボったのは初めてだ。


授業を受けていても全く内容が入ってこない。


お父さんとお母さんが仕事を辞めてから2週間が経とうとしている。


あれから二人は、この暑い中新しい病院に面接に行ったりしているけれど、どこも履歴書だけで門前払いされるらしい。


さすがの両親も参ってきている。


人手不足の医療業界で、しかも二人揃って履歴書だけで門前払いなんて明らかにおかしいとふたりもすでに思っているはず。


たぶん、じゃなくて絶対私のせいだ。


こんなのあり得ないし、あの手紙が関係しているとしか思えない。


だからって何も行動は起こせていなくて。何をどうしていいのか分からない。


琳凰くんにも結局話せていないんだよね・・・

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