極上の愛を君に
「……輝煌くんって、もしかして……吸血鬼なの?」
輝煌くんの瞳が赤色に染まっていく。
「輝煌くん?」
「俺の名を呼ぶな」
「っ……」
輝煌くんは、態度を変え私の首筋を噛んだ。
「!」
音を立てて私の血が吸われていく。
体の力が入らなくなる前に輝煌くんは、元の姿に戻っていた。
私は、輝煌くんの胸の中に居る。
これで、ようやく分かった。
輝煌くんは、〝吸血鬼〟だと。
私を優しく包む輝煌くん。
スーっと、そこで私は記憶が途絶えた。