極上の愛を君に


プルルル……

その時、スマホが鳴った。

誰だ?

俺は重たい体を起こし、机の上にあるスマホに手を伸ばしそれを確認する。

〝カトウ〟

その着信相手の名前が画面に表示されている。

俺の相棒みたいな人間だ。


俺は、電話に出た。

《おい、大丈夫か?輝煌(きら)》

「……大丈夫じゃねぇ……」

《だろうな。勉強は、気にすんな。俺がちゃんとノート取ってあるから》

「それは、助かる」

《ほんと、輝煌は大変だな。あ、そうだ》

「あ?」

《輝煌にとっていい情報を耳にしたんだよ》

「何」

《輝煌、血が足りてねえって言ってただろ?》

「!お前、今どこで俺と話してる?」

《ん?もちろん、誰もいないとこ》

「なら、いい。話……続けろ」

《で、_______》


何分かカイトと通話をして電話をきった。

話によると、夜にしかやらない病院らしくそこで血が足りない吸血鬼達が血点滴をして血を増やすことが出来るみたいなんだ。

誰の血を吸わない俺が行ける場所。

その場所は俺の家から近い。


「……行って……見るか」

歩くのも相当、キツイけどな。




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