れんれんと恋するための30日
「幸、おはよう」
蓮は昨日のキスを思い出し、少し照れていた。
「蓮、おはよう」
「うん? 蓮??」
「え? あ、そう、れんれん、おはよう」
蓮は本当に驚いた。
れんれんと呼ぶのは幸と福だけの特権なのに、放棄したかと思ったから。
二人は朝の陽ざしを浴びながら並んで歩いて行く。
「なんかね、朝に、福の夢を見たんだ…」
幸はこうやって、蓮に普通に福の話ができることを、少し不思議に思っていた。
「福の夢?」
「うん、なんか、小さな福が私の机の引き出しに何かをいれてた」
「何を?」
「分かんない」
「じゃ、今度、一緒に引き出しを見てみようか?」
蓮は幸の髪を引っ張りちょっかいを出して、幸を笑わせた。
幸はいつもの生活に戻ってきた。
いや、戻ってきた実感も全くないはず。
それは福と神様しか知らないことだから…


