クールな冬野くんと聖なる夜にナイショのおしごと
「…あれっ!?」


驚いたことに、片手で持ち上げられるほどに軽かった!

まるで中になにも入っていないみたいに。


「これも、『お望み袋』の力だよ。たくさん入っているように見える大きな袋だけど、実際にはとても軽いんだ」


「だって、そんなたくさんのプレゼントを入れていたら、重くて疲れるでしょ?」と、冬野くんは笑っていた。


そのお望み袋を背負い、玄関に向かう冬野くん。

わたしは、そのあとに続く。


冬野くんは、ゆっくりとドアノブを握る。

もちろん鍵はかかっているはずだけど、『こんにちは手袋』のおかげで、ドアは簡単に開いた。


そのまま、家の中へ。

『サイレントブーツ』の力で、足音もまったくしない。


「お邪魔しま〜す…」


わたしは小声でそうつぶやきながら、冬野くんが開けたドアをそっと閉めた。
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