私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
1週間前………俺の名前呼んでくれたのは……いつもの香音が戻ってきてたからなんだ……
じゃあ……どうして……
「じゃあ………何で話さないの…?
今も……パソコン使って……」
″声が………出ないんです″
………………?
声が出ないって………どうして……
″今まで………話せなくても良いって思ってた
話さない方が……楽でいいと思った
だから……誰にも言わなかった″
「……………そっか
じゃあ……どうして教えてくれたの?」
″...........雄斗と話したいと思ったから……
たくさん迷惑かけてごめんなさいって………あと、いつもありがとうって伝えたかった″
「香音……」
″ごめんね……遅くなって……いつも来てくれてありがとう
さっきの………私の我が儘、きいてくれてありがとう″
「…………俺の方こそ……ありがとう……
こうして戻ってきてくれて………ちゃんと伝えてくれてありがとう………」
そして香音のことを強く抱きしめた
「……………戻ったなら……早く教えてくれよ……
ずっと………こうしたかったんだよ」