私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

「…………香音も…?」

「俺が残ってるなら………香音も残ってるはずだよ
 実際に聞いてはないけど」

「そっか…………雄斗さんは……知ってるの…?」

「………あいつも気づいてるはずだよ
 俺の傷跡見た時に」

「………………香音………」

「まぁ雄斗ならそれも受け入れるはずだ
 香音は香音だし
 それに…………香音にはもともと傷があった
 手術の傷が…………それでも雄斗は一緒にいるんだ
 だから大丈夫だろ」

「そっか……………香音の人生…………辛いことばっかだね…………」

「だよな……………
 まぁ当の本人は雄斗さえ居ればいいんだとよ」

「…………それなら良かったけど」

「だな
 後………誤解のないように先に言っておきたい
 文香は凄く大切だけど…………香音も同じように大切なんだ
 弟の大切な人として
 だから………香音を大切にするのは許してくれ
 もちろん1番は文香だから」

「フフッ、分かってるよ
 奏斗先生が命懸けで守った人を大切にするなとは言えないよ
 それに香音は雄斗さんのことが大好きなの分かってるし
 奏斗先生が香音を大切にするのを今さら嫉妬とかしないよ
 香音は私にとっても大切な友達だもん!」

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